最近あんまり話せてないからか、なに話していいかわかんないや。


ちょっと困ってると、藤くんがあたしが背中に背負っているリュックをグイッと引っ張った。


「キャッ、えっ……なに!?」


「貸せよ。持っててやる」


え……ウソ、なんで!?


「そんな……いいよ」


あたしはリュックの肩紐を手で押さえていたけど、藤くんにアッサリ奪われてしまった。







「ムリすんな。止まりたくなったら、すぐ言えよ?」


――ドキッ!


藤くんはあたしの方をチラッと見たあと、視線を進行方向に戻した。