「ううん、大丈夫。もう少し、頑張る」


「そっか。しんどくなったら言うんだよ?」


あとどのぐらいで頂上なのかな……早く終わりたい……。


ずっと下を向いて歩いてたけど、頂上が見えてきてないか確認するのに、フッと顔を上げた。


そしたら頂上の代わりに……違うモノが見えた。






「あ……れ?」


「わー、藤とタクトじゃん。アイツら休憩してる? ハハ、男なのに情けなーい」


凛は笑いながら、ふたりが座ってる場所まで走っていく。


あたしはゆっくりと、そのあとを追った。