上り始めてから、もう2時間が経過していた。



「クラスのみんな……もう、バーベキューの準備始めてるかなぁ」



あたしがポツリと呟くと、凛がケラケラと笑いだす。






「ちょーどいいじゃん。食材が焼けた頃に行って、おいしいとこ取りだよ。

葉月のおかげで、楽できちゃったぁ」



「凛…ありがと」


「もーっ、また泣く! 葉月は、上ることだけ考えてればいいんだから。

また休憩して、お茶でも飲めば?」


凛がそう言ってくれるものの、お茶はさっき全部飲んじゃったんだよね……。