タクトくんと藤くんが過ぎさったあと、凛が苦笑いしてあたしを見る。



「……引きとめなくて、よかった?」



「うん……あんまり他の人に迷惑かけたくないし……。あっ、凛までゴメンね?」



「あたしは、いいよぉ~! どこまでも付き合う!

ま、アイツらがいて……いつものメンバーで楽しく上ってもよかったけどね?」



「まあね……。だけど、イヤな顔されたりしたら……」



「あのふたりがそんな顔するわけないじゃん! 葉月、もっと人を頼っていいんだよ?」



凛があたしを宥めるように、背中をポンポンと叩いてくれる。



「うん……」