「堂々と紹介してほしいよね!」


「うん……色々事情があるんじゃないかな」


「どんな事情?あたしはオープンじゃないとヤダなぁー。

白丸先輩とは合いそうにないから、あたし先に帰るね。バイバイ!」


凛はあたしに手を振ると、図書館を出ていった。





……困ったなぁ。


付き合うなら、凛とも仲良くできたらって思ってたんだけど。



とりあえず図書館の中に入って、白丸先輩を探すと、昨日と同じ場所に、白丸先輩が座っていた。


あたしがそっと近寄って行くと、白丸先輩がフッと目を細めて微笑んだ。


さっきまでとは全く違う、優しい微笑みに胸がキュンとなる。


「ココに座りなよ」


白丸先輩に言われ、あたしはとなりの席に腰かけた。