「うん……ゴメンなさい」



思わず謝ると、藤くんがプッと吹きだした。



「俺に謝られてもな。俺、お前のオトコじゃねーし」



「そっ、そーだけどっ!翔くんから助けてくれて、ありがと……そーいう意味だよ」



『お前のオトコじゃねーし』って言われたことが、なんだかすっごく恥ずかしくなって、あたしは大慌て。



「そーいう意味?なら『ゴメン』じゃねーじゃん。変なヤツ~」



「うん、そうだった。ありがと」



「何度も言うなって。あーいう勝手なヤツがムカつくだけだから。人の気持ち無視してさ、勝手だよな~」



「まあ……ね。藤くんも、困ったことがあったの?」



そこまで言うなら、もしかして……って思ってしまう。