「君可愛いね。今から遊ばない?」
変なチンピラ達が話しかけてきた。
「良いです。」
「えーつまんね、」
「俺の女に触れんな。」
「あれー、愛斗ぢゃねぇか。」
「だから何なんだよ。」
私はこの場に居たくなかったから愛斗の手を引っ張り帰った。
「私、帰るね」
「だめ」
「だって愛斗、からだ目当てなんでしょ?」
「あの時は可笑しかった。ごめんな、許してくれ、」
はぁ...
私ってほんと、優しすぎ。
「分かった。ケド次またあったら出てくからね。」
私が言うとギューっと強く抱き締めてきた.
「千奈失ったらどーすればいいんだよ」
数分、ずっとこの状態で愛斗の気持ちが収まったら別々の部屋で寝た。
朝の4時頃...
リリーンリリーン
私の目覚ましが鳴った。
愛斗からすればいい迷惑。
「はぁ...散歩してこようかな」
財布とケータイだけ手に持って外に出た.
綺麗だなぁ。
家に帰らないこと2日経ってる
どーせあの親は気にしてないだろうね
私がいない方が楽だろうし。
「そろそろ帰ろうかな」
階段を上りドアを開けた瞬間
「キャッッツ!」
「わぁ!」
頭がボサボサで目が半開きの愛斗が立っていた。
「どこ行ってたん?」
「そこら辺」
「どこだよ」
「あそこかな?」
「説明が下手すぎる」
別にどこいこうが私の勝手だし。
私は冷蔵庫からてきとうな具材を出して愛斗のために朝御飯を作った。
「千奈、作れんの?」
「当たり前じゃん、はいよ。」
私が作ったのはスパゲティ
イタリアン料理が好きだった私は色々研究をした。
「いただきまーす。」
恐る恐る口に入れた。
愛斗の表情をうかがった。
「美味しい?」
「めちゃ美味いんだけど」
「ほんと?良かった!!!!」
それから私が食事担当になった。
愛斗といると嫌な思い出が忘れてゆく。
ケド..直樹の事は忘れられない。
忘れたくない。