はぁ~、
朝は何となく憂鬱。
家に居てもやることないし
今日でもぉ1年か.....
ねぇ、元気?
私のせいでごめんね....
私は君から全てを奪っちゃったね、
ごめんね、ごめんね、
「よし、気をとりなおして!」
私はある所に向かった。
そう、思い出の場所、彼との....
「千奈。」
「ぇ、何でいんの?」
「俺、暇人だから。仕事ないし、」
「今からいく場所がある」
「んぢゃ、お供します」
何故かその場所に愛斗も来ることに。
正直、一人で行きたかった。
だって....泣く姿見られたくないもん
「これ、美味いよな!」
隣で愛斗が食べている御菓子。
それ、彼奴も大好きだった、
嫌だ、思い出しちゃう
何となく愛斗と彼奴が似てる。
雰囲気も体格も....
まぁ、人を重ねちゃだめだ
「ぇっ....ここって、墓地?」
私は愛斗の声を無視してスタスタ目的の場所に向かった
「誰のお墓なの?親戚?」
「....元カレ」
そのとたん、愛斗が止まった。
そりゃぁそぉだよね。
「どーしたの?何があったの?」
「後で話すね、」
私はお墓の目の前まで行きお花を供えた.
『菊池直樹』
そう、これが元カレの名前。
「直樹...元気?いつも心配ばかりしてたよね。ちゃんと直樹の分も生きてるよ。」
「ほんと...ご..ご...ごめん....ね..」
みるみる目から涙が溢れだした。
ごめんね、まだ私、弱いよ
直樹みたく強くなりたい、
早くそっちに行きたい.....
「初めまして、直樹くん。」
「ぇっ?」
「俺がこいつを守ります。絶対に幸せにしますから安心してください。」
突然の愛斗の行動に涙が止まり唖然としてしまった。
嬉しいようなモヤモヤした気持ちが込み上げてきた。
「よし、良いか?」
「う...うん。」
「泣くなよ!笑え、大事な元カレの前でくらいはいっちょまえの笑顔で居てやれ」
「うんっ!」
私達は近くの公園に腰を落とした。
「で、何があったの?」
「私を守ろうとして死んだの。」
記憶が頭を過る。
過呼吸になりそうなくらいになる。
「私が不審者に追いかけられてたら直樹が助けてくれたの。そしたら刺されたの」
「それで?」
「すぐに警察や救急車呼んで不審者は捕まった。ケド刺した所が悪かったから直樹はもう意識が無かったの....」
「私があの時に直樹に助けを頼まなきゃ良かったの....そしたらまだ直樹は生きてられてた...全部..私のせいだよ。」
私がどんどん記憶がよみがえり、気持ち悪くなってきた。
そして私は立ち上がりその場から走り去った。
愛斗から見えないくらい遠くに
「待て!千奈!」
私は運が良く足が速いので差が思いっきりできた。
そして愛斗をまいて一息ついた。
私....愛斗まで殺しちゃうのかな、
愛斗も失ったらどーしよ。
そんな事を思ってた。
「ってここどこだよ....」
私は訳の分からない愛斗の地元を歩き続けた。
ダメだ、無理。
直樹、今からそっち行っちゃだめ?
もぉ無理だよ
愛斗まで殺したくない....
私はかすかな記憶を頼りにしてあの崖を探した。
「あった..」
ようやくたどり着いた。
崖の下を見ると怖くなった、
うち、高所恐怖症かな
一歩ずつ足を崖の所に進める。
取り敢えず色んな奴にお礼を言おう。
由奈、大好き。
愛斗、ありがとう。
はい、終わり
そして飛び降りようとしたその瞬間