この頃から君は寂しそうな、悲しそうな顔をするようになった。

友達にも気づかれないほどわずかに。

「何かあった?」

そう聞くと君は一瞬目きを見開き、

「ん?何が?何にもないよ」

と言ってまたあの切ない表情を浮かべて笑った。


気になりつつも再び問いかけることはできず、あっという間に学校祭の季節がまた訪れた。