小学校であった、図工の時間。 カッターナイフを持ったあたしは、 寒い冬の、 暖房がまだ効いていない図工室で 自分の左手首に傷を刻んだ。 真っ白なニットのワンピースは自分の真っ赤な美しい血で赤く染まった。 その後はよく覚えていない。 気が付くと、あたしは冷たい自分の部屋にいた。