すべてを話すと、平野は涙を流していた。


「しゅ、しゅう…っ。」


何回も柊の名前をつぶやきながら。


「あたし、柊に、きっきらわれて、ないの?」


途切れ途切れにそれでも一生懸命明日香に聞く。


「うん、高神君は…今でも波乃が大好きだと思うよ?」



そう言った瞬間、波乃は教室をでて走り出した。