校舎の前でうずくまりたかった。
みんなの視線がいたい。


ねぇ 誰か助けてよ。
宇宙でも、どこでもいいから、誰にも白い目で見られない場所に連れてってよ。



パパはいった。
『お前は勉強したくて私立の一貫教育に入ったんじゃないのか?』





ワカラナイ。
私はなんの目的で私立なんかに入ろうとしたんだろう。



吐き気が私を襲う。
もう もう いやだ。



誰か助けてよ。



私は駆け出した。


どこでもいい、人がいない場所ならば。
パパにもママにも先生にも見つからない場所ならば。



「うっ…っ」


声にならない涙を噛み締め、私は駆け出した。



全てを忘れたくて。
なにもかもが恐ろしくて。