「おーい、永原!聞いてるのか?」

先生の怒号に体が飛び跳ねる。

「は、はい!もちろん!」

しゃきっ!と背筋を伸ばして誠意(?)を見せると、先生は呆れたようにため息をついて、続けた。

「まったく…それで、今日の予定は~~……」


…ふぅ。危なかった。
って、凪ちゃんの視線が怖いです……


また窓の方に目線を移すと、後方でガラリと教室のドアが開く音がし、先生の声が止まった。

あたしもドアの方を見てみると、朝ぶつかってしまった人がドアに立っていた。




…立って、いた??





なんで、ここに?



「……椎名、また遅刻か」


先生が、もう諦めてるかのように言い捨てる。
その反応に、男の人は苛ついたようにぴくりと眉を動かして、がしがしと頭をかく。


「あー…すいません」

「まあ…、いいから座れ」