「あ、彩~~!
おはよ~~。電車ちょー混んでたね」


「さ、咲織ー!(泣)」


私は咲織に抱きついた。
そして、今朝の一部始終を話した。


「奇跡じゃん!
混雑グッジョブ!
で、アドレスは渡せたの?」


「渡せないよ....。
だって彼女いるんだよ?
断られるのわかるもん....。
見てるだけでいいの。」


「なにいってんの!
この前の人が彼女だと決まったわけじゃないじゃん!」


「どう考えても彼女でしょ...。」


でも彼女がいるからって
急に好きなのをやめるなんてできない。
叶わなくてもいい。
ひっそりと好きでいることくらい許してください。