「やだ―!席替えしたくないよっ」


「まぁまぁ」


栞は呆れたように返事するけど、優しくあたしの頭をなでなでしてくれる。



「うぅ〜…ッ、栞大好きぃ」


「え、困る。私には來っていう彼氏がいるの。」


…………知ってるもんねーだ。


でもあたしにだって真白っていう大好きな人がいるんだから!




それはそうと席替えだよ!

今あたしの席は窓側の一番後ろ。そして隣には栞。
あたしにとっては最高の席なのに。



え?真白?

…近いっちゃ近いけど、特に何もないし。
そんな隣になるわけでもないだろうし。



だから特に期待してない。