そう云ってる間に

______ ポツ!


「________ 来た」


顔を見合わせると
あたしは慌てて犬を連れ、
彼はクーラーBOXを
ロッジに運び入れてくれた。


「うわぁ・・最悪・・。」


ジーンズの裾がドロドロ。

二階のベッドルームへ上がり
服を着替えようとした。

ジーンズを
脱ごうとしていた手が止まる。

彼が階段を上がってきていた。

ベッドが2つ並んでいて、
彼の荷物もおいてあったから。

合った彼の目に、
ひやりとした空気を感じた。


「・・早くどっか行って。」

「俺は対象外だろ? なら
意識なんてしない筈じゃない?」


彼はベッドに腰掛けたかと思うと
ゴロリと寝そべってしまう。

挑発にのるつもりはない、
着替えを手に出て行こうとする。


「・・何のつもり・・! 止めて!」


後から腰にぐるりと腕が回り、
ベッドに引き倒されてしまったのだ。

腕の檻をあたしに降ろし、
ジッと真剣な眼差しで見下ろしてる。

急に"男"へと姿を変えた彼に
言葉を失ってた。


「どうせ俺になんか感じないだろ?」

「・・・。」


"好みのタイプじゃないだけ"
その言葉に腹でも立てたのだろうか。

嘘つきを見る目でキッと睨むあたしに
薄笑いでそう云いながら
あたしの濡れたシャツのボタンを
1つづつ外していく。


( まさか、からかってる? )


シャツを開ききると
今度はジーンズに手を掛けた。

冗談でもないらしい・・!

慌てて抗うあたしの手を
彼はピシャリと払い除け、
有無言わさず、ジッパーを降ろすのだ。


「・・・!!」


グッ・・と引っ張り降ろし、
丁寧に足首から脱がし取った。

下着姿にさせるとツツ・・と
体の線を指で撫で付けられて。


「思った通り・・綺麗な体だ・・。」

「んっ・・・!」


くびれの辺りに顔を埋め、
チュウ・・と音を立てて口付けていく。

生暖かい舌に触れられて
感じないわけがない。

手首を開かれるように
押さえつけられて
身を捩る事しか出来ずにいた。