その日は突然やってきた。
 
 私はいつものようにピアノ教室へ行き、帰り道に友達と話しながら帰っていた。
 
 そのとき、急にケータイが鳴り出した。
 
 ・・・・・・妹の番号だ。
 
 あまり出る気がしなかったものの、出なければまた文句を言われるのでしかたなく出た。

「もしもし」
「舞衣?!舞衣なの?!」
 
 妹のケータイなのに、お母さんのヒステリックな声が聞こえる。
 
「どうしたのぉ?お母さん。そんなにあわてて」
 私がやれやれといった風に聞くと、
「実はね、舞紀が、事故に遭って・・・。お父さんとお母さんはすぐに病院に駆けつけたんだけど・・・もう手遅れだったの・・・」
 
 
 え?
 
 
 
 お母さん、今なんて言った?