『あっ!見てLBのシュンよ!!』

『うそっ!うわぁ~今日もかっこいい!!』

俺は牧野瞬(まきの しゅん)高校2年生
俺の職業は高校生とアイドル。今大人気のアイドルユニットLBの一人だ。
アイドルといったって普通の高校生に変わりはない。だからいつも普通に通っている。
しかしアイドルをしているためよく学校を休み、おまけに女子に来るたびに歓声をあげられて普通の高校生活はおくれずにいた。
そして大体察しはつくが男子によく思われていなく友達なんて1人もいなかった。

そんなある日
転校生がきた。性別は男で見た目は簡単にいうと、地味だ。
髪は肩までおりていて黒ぶちの眼鏡をかけている。それに姿勢も悪い。
はっきりいって俺がいちばん苦手なタイプだ。

『村井一輝(むらい かずき)です。よろしくおねがいします』

村井は浅く頭を下げて俺の隣の席についた。

『よ、よろしくね。君LBのシュンだよね?』

『そうだけど。学校ではシュンじゃなくて牧野瞬だから。』

俺はそう言い放った。それを聞いていた男子がまた何かと文句をいっている。でもこんなのもうなれた。

『うん。わかったよ。やっぱり牧野くんは最高だ・・』

『え?』

『ううん!なんでもない』

俺はそのとき村井の言葉を聞き取れなかった。このとき少しでも気付いていたら・・

俺は後で後悔することになる・・・


授業が終わり昼休みになった。いつもはこの時間から仕事に行くのだが、今日はオフだった。

『牧野くん?』

『あ?』

『お昼食べないの?』

村井だ。ひょこっと顔をのぞかせてこちらをみている

『俺はいいから。』

『もしかして・・ひとり?』

痛いところをつかれ俺はあせった

『うるせえ。俺は一人でいーんだよ』

『またまた・・一緒に食べよ?』

村井は俺の手をつかみおもいきりひっぱったそして階段を上りきたのは、

屋上だった。

『おい、俺はいいっていったろ』

『別にひとりだったんでしょ?俺もひとりだし一緒に食べようよ』

『いや、だから俺はっ・・・!!』

俺はいいと言おうとしたとき言葉を遮られた。

『よくないよ。いつも歌ってるときはあんなに楽しそうなのに学校じゃひとつも笑わない。笑顔が売りの君がこんなに悲しそうな顔してるなんて俺心配だよ』

『余計なお世話なんだよ!お前に何がわかんだよ!!』

『わかるよ。』

『え?』

『わかるんだ。君のきもち。』

俺はこのとき村井なぜこんなことを言ったのかがよくわからなかった。