とっさに目線をはずし、何事も無かったように窓際から離れた。

胸に手を当ててみる。


……ドキドキ。



チョットしたハプニングに動揺するわたし。

まさか声を掛ける前にこっちを向くなんて思っていなかったから。

だからってきっと怪しかったよね…



独り言をブツブツ言いながら、再び外へ目を向ける。

そこには楽しそうな雰囲気をかもし出す2人の歩く姿。



―羨ましい


久しくデートをしていなかった私には少しだけ泣きたくなる様な光景だった。