ガタン。
「おはよう。葉月さん。」
突然、靴箱に靴を入れた音と一緒に
頭の上のほうから声がした。
わたしはビックリして、
ものすごい勢いで後ろを振り返ってしまった。
「ーー!?」
振り向くとそこには
真っ黒に日焼けした細身でスラッと高い
男の子。
軽くパーマっけのあるふわふわした
茶髪の髪の毛を
くしゃっと触りながらあくびをしていた。
「お、おはようございます。
あの、なんで名前??」
「自己紹介の練習、聞こえました」
そう言うと彼はまだ眠たそうな目をこすりながら
にっこり笑った。
気まずくて俯いていた私に
「じゃあね〜」と手を降りながら去って行った。
(声に出てたのか。恥ずかしい、。
同じクラスの子かな?)
チャイムが鳴った。
(やばい!早く職員室行かなきゃ!!ーー)