それに、文久三年四月となれば…。





…あいつらが、いる。




俺は頬の筋肉を緩ませた。




今、俺絶対キモい顔だな(笑)



「おい女」


「は、はい!」


「壬生寺はどこだ」


「えっ?」


「壬生寺だよ、壬生寺。
八木さん家の近くだったと思うが…」


「あ、はい。
そうです。
ここの道を真っ直ぐ行って…」


女が説明して場所が分かった俺は女に礼を言って、壬生寺へ向かった。




そういえば、俺が礼を言った時…。


あいつ、頬を赤らめなかったな。


珍しいな。


ま、俺には好都合だけどな。