16才になったとき、両親から勇気との事を色々聞かれた。

その…どこまでススンデいるのかとか、そう言う事も含めて、勇気への気持ちを聞かれたとき…
自分でも信じられないくらいに素直に勇気の事を一番大切な人だって言えた。

どんな事があっても手を繋いで歩いていきたいと思っていると両親に気持ちを告げたとき、ママはとても喜んで、パパはとても複雑な顔をしていたのを思い出す。

そのときに初めて両親の駆け落ちの事を聞いた。

パパの家は旧家で、昔の華族の流れを組んでいる大きなお屋敷だ。

何度か遊びに行った事があったが、その度に迷子になってしまうほど広かった。

ママが妊娠した時17才だった。

パパの家族は大反対したそうだが、親戚の中でただ一人パパの伯母さんにあたる、泉原家の砂姫おばあさまだけはママを気遣って下さった。

パパは砂姫おばあさまの助言で駆け落ちを決意したそうだ。