『…あたしをあげる』
そう言ったけれど…本当は心臓が張り裂けそうだった。
勇気は何て言うだろう。はしたない娘だって思うだろうか?
あたしは誕生日に勇気に自分自身をプレゼントしようと思っていた。
まさか、パパが勇気にあんなものをプレゼントするなんて思わなかったから驚いたけれど、いいきっかけにはなったと思う。
勇気はあたしが、アレを見て怒ると思っていたみたい。
あたしだって、2月に誕生日を迎えて16才になったんだし、もう十分大人のつもりだもの、避妊具を見た所でどうと言う事は無いつもり。
…実際はかなり動揺したけれど、それよりも勇気の慌てぶりのほうがおかしくて、むしろ冷静に両親の話を出来たと思う。