「勇気が大好き。
あなたはあたしの全てなの。
だから…あたしの全てをあなたにあげる。」

そう言うと雅はこれ以上顔を見られるのを拒むように俺の胸に顔を埋めてきた。

「勇気、生まれてきてくれて…あたしと出会ってくれて、ありがとう。」


雅の心臓の音が体を伝って俺の鼓動と重なる。

いつもより早いリズムでバクバクとなる胸の音が雅の耳にも多分聞こえているだろう。

愛しくて、ギュッと強く抱きしめると雅が小さく細い悲鳴のような吐息を漏らした。

その唇から漏れるどんな僅かな音すら愛しくて

そっと唇を寄せて甘い吐息を吸い取るように舌を絡めていく


雅…愛しているよ……。