「あたしの心は、あの日からずっと勇気の傍に寄り添っていたの。
いつだって勇気だけがあたしをわかってくれていた。
あたしの悲しみも、あたしの不安も、気付いてくれたのは勇気だけだった。
優しく抱きしめてくれる勇気がどんな時だってあたしの居場所だったの。」

そう言って少し体を離して、俺の顔を覗き込むようにして見上げてくる。
その時初めて気付いた。


雅が灯りを消した理由に


淡い照明の灯りに浮き上がる雅は一糸まとわぬ白い肌を俺の前に曝していた。

それはさながらギリシャ彫刻のように神秘的で美しかった。

頬は僅かな灯りでもわかるくらい初々しく染まっている。

胸が鷲掴みにされるような愛しさがこみ上げてきて体が熱くなる。