……あたしをあげる


……!雅?


「……目を開けてもいいよ。」


耳元で囁くような声に導かれて目を開く。

部屋の隅の間接照明が一つおぼろげに部屋を照らしていた。

雅を腕の中に感じながら手の中に乗せられたものを見る。


「これ……」


手の中にあったのはあの日二人で作った雪うさぎとそっくりな、ガラスで出来たウサギだった。