目から火花が散るとはこのことなんだろう。

痛みの余り声もでない。高い鼻に生んでくれた事を母親に抗議したい気分だ。

「ゆっ…勇気?大丈夫なの?
……ああ、おでこと鼻が真っ赤だよ?」

「雅~~~。いって~~~えええ。
おまっ、早くねぇか?風呂から上がるの。」

「そっかな?こんなもんだよ。
ほら、もう30分も経ってるんだよ。あたしが部屋を出てから。」

そう言われて時計を見ると、確かにそのくらいは時間が経っていた。

俺、そんなに長い間考え込んでいたのか?