「優希~!!今日みんなで服見にいこーって言ってるんだけど…来るよね??」
誘ってきたのは冷夏だ。
「もっちろん!!!いきたい~!!」
俺女の服とか持ってねぇからなぁ~。いい機会じゃねぇか!
「じゃあ、放課後帰りにそのまま行くよぉ~!!」
「ラジャー♪」

・・・・・・・・放課後・・・・・・・・・・

「ねぇ、この服よくなぁい!?チョーかわいいんだけどぉ~♪」
いかにも女の子って感じの服を片手に大はしゃぎしているのは、おしゃれで有名な紗來だ。
「あっ、うんかわいー!絶対紗來似合う―♪」
やっぱりどれだけ女子っぽくても、所詮中身は男。
女子の服はさっぱりわからない。
「あっ、そうそう!!優希はぁ~、スカートとか履かないのぉ??」
紗來は、男っぽい服の俺を変えてみたいようだ。
「ぁ…うん。。。うち、あんまりスカートとか好きちゃうから(笑)」
「じゃぁ~、キュロットとかは!?」

・・・・・・・・!???
キュロットて何!?キャロット的な!?え、マジで何それ!聞いたこともねぇし!
「キュ…キュロット…??」
「うん~♪キュロットならぁ~、見た目スカートだけどぉ~、スカートじゃないしぃ~。男の子みたいな優希を~、女の子にしてくれると思うんだよねぇ~!!」
てゆーか…さっきから紗來のしゃべり方は地味にウザくないか!?
「うん…また見とくね・・・??」

さっきから横でずっと服を選んでいた冷夏がいきなり、
「ねぇ!!この服、めちゃくちゃかわいくない!??しかも、見事に3色~!そして安い!ね!みんなでおそろにしない!?」
あ・・・確かに、男の俺が見てもかわいいと思う。
ちょっとハデめなプリントでかっこいい。でも、なんだか女の子らしさを感じさせるような、そんな感じ。
しかも値段は、1020円!
「え…めっちゃいいんだけど!マジで買おーよ!」
「うんうん!冷夏、よく見つけたねぇーーー!!」
と、2人で大絶賛。紗來にいたっては、冷夏の背中をバシバシ叩いているが。


そしてショッピングが終わり、なぜかだれかの家で遊ぶことに。
「紗來んちいっつもきれいじゃん!行かせてよー!!」
「えっ、きれいなん?行きたーい!」
「そんなことないよぉ~\\\\でもぉ、正直私はぁ~、優希んち行ってみたいなぁ~!冷夏んちは行ったことあるしぃ、うち今汚いからぁ~…ネぇ?」

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!??絶対無理だし!まだ部屋は男子のまま。部屋のそこらじゅうに、健全な男の子なら、誰もが見たことのある…そう。アレが大量に隠されていますからw
女子は部屋に来るといろいろ詮索してくるもんだって中学んとき彼女持ちの先輩が言ってたから、要注意だな。
「ごっめぇん!今は家、母さんにダメって言われてるから、許可でた時でいー?」

結局、誰の家も無理だったから、帰った。そっこー片付けようと思ったけど、よく考えてみれば、どうやってアレを片付ければいい??
アレは、男の命といってもいいようなものだ。そう簡単に捨てられない。かといって、ほかの部屋に置いておくと、家族のだれかにばれてしまいそうでいやだ。

クッ・・・どうすれば…!?