変な夢を見た。
いつも見ている夢だった。
失った者を思い出す夢だった。
だから、この夢を見た後には何故か目の回りには涙が、頬には涙の通り道が出来ていた。
そんな余韻に浸っている時には必ずあの日の夕日を思い出す。
あの鮮血の赤を思い出してしまう。
「おーい、かっちゃん部活行こうぜ!」
そして、そんな俺を引っ張り上げてくれるのは昔と変わらない唯一の友達だった。
「ゴローは本当に野球好きだな、羨ましいよ…」
そう友人の顔を見ると、幼い頃から変わらない大きな笑窪が見えた。
「うちの部のエース様が何言ってるんだか!、かっちゃん毎週のようにラブレターもらってるのに誰とも付き合わないってなんか勿体ないよな」
「またその話かよ、前にも言ったけど俺はそんなにラブレターなんてもらってないぞ」
嘘だ。
確かに今月と先月は週に一通くらいもらってる。
だけど、だけど、俺が、本当に好きだと言ってもらいたい人は俺に好きだとはもう言ってくれない。
そんな、切ない気持ちを春風が慰めるように撫でる。
いつも見ている夢だった。
失った者を思い出す夢だった。
だから、この夢を見た後には何故か目の回りには涙が、頬には涙の通り道が出来ていた。
そんな余韻に浸っている時には必ずあの日の夕日を思い出す。
あの鮮血の赤を思い出してしまう。
「おーい、かっちゃん部活行こうぜ!」
そして、そんな俺を引っ張り上げてくれるのは昔と変わらない唯一の友達だった。
「ゴローは本当に野球好きだな、羨ましいよ…」
そう友人の顔を見ると、幼い頃から変わらない大きな笑窪が見えた。
「うちの部のエース様が何言ってるんだか!、かっちゃん毎週のようにラブレターもらってるのに誰とも付き合わないってなんか勿体ないよな」
「またその話かよ、前にも言ったけど俺はそんなにラブレターなんてもらってないぞ」
嘘だ。
確かに今月と先月は週に一通くらいもらってる。
だけど、だけど、俺が、本当に好きだと言ってもらいたい人は俺に好きだとはもう言ってくれない。
そんな、切ない気持ちを春風が慰めるように撫でる。