六人はそれぞれをあだ名で呼んで、日が暮れるまで毎日遊んだ。

あの日も、そうだった。

「ねえねえ、ひーたん、今日は何する?」

小学校五年の夏、俺達は夏休みを一緒に過ごしていた。

ひーたん、それはひまわり冒険団の名前の由来

由良向日葵の事だ。

向日葵はいつも、元気に笑い、友達を思う優しい女の子だった。

「そうだな〜、皆でじゃんけんして勝った人が決めようよ!、ね、かっちゃん!」

そんな俺は、奥野勝矢
皆からはかっちゃんて呼ばれてた。

「今日は宿題するんじゃなかったっけ?、かっちゃん…、知らないよ、夏休み後半で大変な思いするからね」

そんな生真面目な事を言うのは、アキツネ。
黒いフレームの眼鏡がよく似合う勉強大好きな、努力家だったりする。

ちなみにフルネームは秋山恒雄だ。

なんかいかにも政治家にでもいそうな名前は、アキツネに対する両親の期待の表れなのかもしれない。

「勉強は嫌だな…、皆でファミゲーやろうよ、新しいゲームをパパに買ってもらったんだ!」

そして、こいつはゲーム大好き、インドア全開なヤマミーだ。