この学校は本当に女子が少ない。

40人中10人。

男ばっかだ・・・。

入学式や無駄に多いプリント配布などを終え、初日が終わる。

教室を出ようとすると、龍磨に声を掛けられた。

「怜ちゃん!」

振り向くと、笑顔で龍磨が走ってくる。

「一緒に帰ろ~」

「あ、うん。いいよー」

二人で歩くと気のせいか、異常に注目を浴びる。

「あれってさ、葛城 怜じゃね?」

「斎藤 龍磨だぁ~!」

なんて声があちらこちらから。

どういう意味で名前を呼ばれてるのか分からない分、何だか居心地が悪い。

校門のところまで降りると、やんちゃそうな男子が群がってた。

その中に、一際目立つ金髪がいた。

その男の目はあたしを捕らえて離さない。

吸いこまれそうなほどの目力にあたしの動きが止まった。

「ん?どしたの?怜ちゃん」