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午後になり担任であり体育教師である小坂が厳つい顔を微妙に引きつらせて言った。




「おい・・・片桐はダイジョーブなのか?」



万里は動く屍の有様で、周囲に躯を突くカラスまでも見えるようだ。



「あ~・・・たぶん?ダイジョーブですから、たぶん。」



ははは、と拓真が半笑いで応える。

小坂はちらっと視線を移動させた。





「で、・・・市川もダイジョーブか?」


「ダイジョーブっすよ。・・・そーは見えなくとも。」




廉太郎と貴史が遠い目で応える。



「ふ・ふへへへ……」




俺はと言えば鼻の下を伸ばすだけ伸ばして、清々しいブルースカイに千里ちゃんとのデートを思い浮かべては、我慢しきれず笑いを零していた。