「天音っ!!」


「は、はい!?」




画面を見ていた天音は突然呼びかけられて素っ頓狂な声を上げて私に顔を向けた。




「アンタ、私とキスしたい?」

「は……はいぃ?」

「したいのしたくないの!?」

「は…そりゃシたいデス!…けど?」

「じゃしてやるわよ!!」

「…そりゃ……どーも?」




鷹揚と言い放った私に天音は不信感一杯に応えた。


ここまで学習を重ねてきた天音は思ったはずだ。



(…一体この娘はなにやらかす気?)



絶対碌なことじゃない、と思ったに違いない。


そして確かに碌でもないコトだった。
多分、天音にとっては。