『はぁ!?アンタ等まだシてないの!?』
素っ頓狂な声を上げた蘭子を容赦なく〆た。
声がデカイのよっ、尻軽女!!!
清々しい真昼間から、乙女が寄ってたかって赤裸々ガールズトーク中。
どこまで言ってるのか、と問われて、私は素直に応えましたとも。
キスだけ。
しかも健全に挨拶といえるよーなキス。
『…天音、筋金入りのヘタレ……』
蘭子の容赦ないツッコミ。
あの華にさえ同情的な顔をされて私は怯んだ。
多分、悪いのは……天音じゃないのよ。
そーいう雰囲気になって、逃げるのはいつも私だ。
天音は健気にソレを赦してくれるダケで……。
天音は絶対私の嫌がる事はしないもの。