アタシが神妙な顔で押し黙っているのに気付いた貴史はガキ共に言った。


「俺、ちょっくら蘭子と話あるからぁ。オマエ等暫く邪魔すんなよ?」


「げぇ~っ、貴兄エロイことする気だ。」


「エロ―っ。エロ―っ。」




声を上げてはしゃぐクソガキども。


ウルサイクソガキどもを適当にいなして、貴史の部屋に行った。










「で?なんかあった?」


ベッドに並んで座って、貴史がいつものお軽い調子で口火を切った。





「今日、さっき、他の男とデートしてました。イタリアンレストラン。」


「マジか!?……いーなぁ~イタリアンレストラン。」




…おい。


ばしっと貴史をド突いた。






「言う事それ!?アンタ一応さ、アタシのカレシなんでしょ!?」