がこっ★がんっ★がさっ★



クラスメート等は、手荒く箒を投げ込んで「後はヨロシク~」と言い捨てて飛び出して行った。


男子ってのはどうしてああガサツで無責任で幼稚な生きモンか……


夏葉がそう思ってるトコロへチリトリを持った男子が入ってきた。



『チリトリさんきゅ~。』


そう声をかけて用具入れを開けて






……あ




『天音~。行くぞー。』

『へいへ~い。』


廊下の声に応えて、チリトリを仕舞って出て行った。





別段、気を使った風でもなかったのに音を荒げるコトもなく…


夏葉は用具入れを開けてみた。


クラスメートのあの置き方では倒れてくるのが当然のハズの箒はキレイに並んで立てかけられていた。



ほんの些細な気遣い。


その気遣いに夏葉の顔は無意識に緩んでいた。






それを切欠に夏葉は一個上の男子を観察するようになった。