そのとき。 ――ズキッ 「い……った」 あたしは思わず、頭を押さえた。 あたしの声にいち早く反応した美歌。 「麗紀、どうしたの?」 「あ、ううん。大丈夫。最近、頭の右側が痛むことがあって……」 「ええ……。それ、大丈夫なの?」 「うん。大丈夫」 あたしはここ最近、頭痛が激しい。 急に、ズキンと痛む。 まあ、あまり気にしてないけどね。