「おい!先生が来たから……」 「あ、先生!麗紀は、大丈夫なんでしょうか!?」 先生って……? 白衣を着た男の人は、あたしの手首を触り、腕時計を見ながら脈をとっているようだった。 「栗田 麗紀さん。しゃべれますか、大丈夫ですか?」 白衣を着た男の人は、真剣な顔で訊いてきた。 「……ここ、どこですか……?」 掠れた声しかでない。 それに、『大丈夫ですか』って、なに?