「この前、ささくれってだけで、生徒を連れてきただろう。ささくれなんて、保健室に来てもどうもできん」




先生は少し困ったように言った。




「だってさー。なんか痛そうにしてたから。ほうっておけないでしょ。なぁ、栗田」




「…ちょっと、なんで話を振るの?」




「んー。なんとなく」





そう言って、とぼけた表情をする緒川くん。




……なんなんだ。




自由人だな、この人。




てか、この人って心配性なのかな。


あたしの足もそうだけど……ささくれ、って……。