「いってらっしゃい」


いつものよう賢治を玄関まで見送り一息ついた


食器洗って私も出勤するかな



洗い物をしようとダイニングを横切るとテーブルの上に置いてあった携帯が鳴った



『リビングに手帳忘れたから社内便で回しておいて』


賢治からのメールを読みリビングを見渡すとサイドテーブルの上に分厚い手帳が置いてあった



これかぁ…



手帳を取り自分のカバンに入れようとすると中から古く、くたびれた紙切れが一枚舞うように落ちた


写真…?



何気なく紙を拾い見てみると、そこに写っていたのはクラブで働く若い自分の姿だった



何、これ…