「うーん美味しい」


食べる事が大好きな私を、やっぱり成瀬はよく分かっている


「相変わらず華は美味しそうに食べるね」


「だって美味しいんだもん」


成瀬はワインを飲みながら笑っている



「そう言えば華、今の店辞めてどうするの?

お父さんの会社大丈夫なの?」



結婚の事は昼の会社同様、クラブのみんなにも口外していなかった



「…」


俯き黙ってしまった私を成瀬は心配そうに覗き込む



「華、大丈夫?俺さぁ――」



「私、結婚したの!!」



成瀬の話を遮り意を決し告白した





言っちゃった…