「…今日は、記念日だ、よ?」



あたしは今、きっと泣きそうな顔をしている。



柄でも、ないのに。



「立花…」




せっかくここまで来て、今から行きたいとこがたくさんあるのに。



「…今は、亜子が心配だよ。」



「…ッ」




どうして今日なの?




あたしは白崎に背を向けて歩く。




「立花!」




ぎゅっと腕を掴まれる。



バカ、
白崎なんてキライ。



あたしは背を向けたまま。
あたしはうつむいたまま。