あたしは白崎にもらった遊園地のチケットを手に取る。
「…白崎、」
ポロリと雫が零れ落ちてそれが涙なんだと気づいた。
「…バカ白崎、」
「君にバカとは言われたくありませんが。」
ふと後ろから聞こえた声に振り返ってみると、そこには息を切らした白崎がいた。
どうして、?
どうしてここにいるの?
「泣くくらいなら一緒にくればいいだろ?」
「…べ、別に泣いてなんか───」
ぐっと腕を引かれ、あたしは一瞬にして白崎の香りに包まれた。
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