「…あたし、テスト勉強あるし、先帰るね!」 いつの間にか、あたしはそう言っていた。 そうよ、相手じゃない。 亜子ちゃんは白崎の生徒。 それ以上のなんでもない。 「ホラ、玲二クン行こ♪」 でも、どうしてこんなに嫌な気分なんだろ。 あたしにはわからないよ。 「…立花?」 「じゃあね…また明日。」 結局、白崎の顔を見ないまま背を向けた。 平然さ、を装って。