誕生日が同じなんて、そんな人と俺は会ったことがない。
俺が生まれる四年も前に、未那は生まれてたんだ。
「私があと四年遅く生まれてたら、雅と同じだったんだ。」
「俺があと四年早く生まれてたら、未那と同じだったんだよな。」
「「えっ」」
お互い同じようなことを思っていた。
「・・・すごいね。」
「・・・だな。」
神様は面白いことをしてくれたな。
こんな俺と、未那を出逢わせてくれた。
運命、ってすげーな。
駅について、時刻表を見て一番早い電車に乗った。
その電車の中でも、俺と未那はいろんな話をした。
海外で未那がどんなことをしていたのか。
その間、俺は何をしていたのか。
話せば話すほど、聞けば聞くほど、お互いのことをどんどん知ることができて、これもまた時間はあっという間だった。
「はぁっ、帰って来たね。」
「だな。」
結局、初デートは、未那のコートを買っただけだ。
でも、それでも色々と話ができたし、色々とプチ事件もあったし。
なかなか楽しい時間だった。
「家まで送るよ。」
俺は、未那を家まで送ることに。