未那は、俺のパスタがもう少し残っているのを見て「じゃぁ私も一口くれる?」とお互いの交換条件が成立した。



「はい。」


「えっ?」



「え?」



未那は、自分のスプーンに一口分のオムライスをすくっている。


そ、れは・・・いわゆる?



「いらないの?」


「え、いや、食べる・・・」



パクッ・・・



俺の口の中でオムライスの香が広がる。


卵がふわふわで、味の濃さもちょうどよくて、めっちゃうまい。



「うまっ」


「うん、私も思う。」


口の中のオムライスがなくなって、俺は満足。



これだから、オムライスも捨てがたかったんだよな。


「雅、ちょうだい?」



「え、あ、おう・・・」



そういえば、これがあった。



俺はフォークにパスタをクルクル巻きつける。


一口分って、こんなもんか?



「はい。」


「あーんっ」


パクッ