プツッ―――ツーっ、ツーっ――――――



ケータイからは、通話の終わりを告げる音しか聞こえなくなった。


そして、俺の頬を、一粒の涙が静かに流れた。




俺は・・・――――――







――――――未那のことが好きだ・・・。



俺の中心から、未那を外すことなんか、できないんだ・・・っ。





「っ・・・つ・・っ・・・」



とめどなく流れる涙を拭くこともなく、静かに泣き続けた。




もう、泣かないと思ってた。


でも、それすらできなかった・・・。




こんなことで、何もかも、我慢して生活していくなんて、できるわけねぇだろ・・・―――。










――――――あれから一週間。


結局未那に会うことはなかった。




むしろ、会わないように避け続けた。



学校ではいつも通り過ごせたと思う。

直登と紗奈、陵にバレないように。


未那はきっと、もう・・・海外へ行ってしまっただろう。