その学校の窓で見える青い空は美しかった


黒板に先生がチョークで書いた文字をあたしはノートに書き写し窓を眺めた


夏と秋の間の特に暑い1日

エアコンが作動して窓は閉まっている

みたいな形の模様っぽいヤツが入った窓の外には美しい青空が広がる


遠くなるほど青空は薄い色に変わっていく

雲はまるで小説の表紙のような形をしている


校庭には先輩だろうか男子が集まってハードルを跳んでいる

そんな風景を見ながらあたしは現実に引き戻される


男子の叫び声で


「ぎゃーーーーーーーーーーーっ!!!」


笛を思い切り吹いたようなその声は隣のクラスから聞こえた


「うるせー…」


男子が口々に言う


隣のクラスからギャーギャーと騒ぐ声が聞こえた


(授業という現実から束の間の逃避をしてたのに…)