「なんか意外だね。桃妃ちゃんの部屋ってもっとシンプルで、物少ないイメージだったんだけど」


窓に付いてる薄いピンクのカーテンを見て呟くと、桃妃ちゃんは微かに笑顔を見せた。


「まぁね。名前が桃妃だから、昔からピンクとか好きだったの」


「へぇ……」


「モンブランでいいかな?他食べかけで、後アップルパイとモンブランしか無いんだ」


オレは甘いのは一通り食えるので、「モンブランでいいよ」と答えた。


だが………気づいた。


ケーキを皿に移す桃妃ちゃんの手が……カタカタ震えている事に。


オレと2人なのが…嫌なのか?