その必死な声が、オレが出させているものなのか、バカなオレには分からない。


「気…気持ちの整理させて……今は……な、何も言う事が、出来ないから………」


顔を覆って泣きじゃくる桃妃ちゃんからは、いつもの明るくて元気な雰囲気はまるで無し。


1人がさみしくて泣いてる幼稚園児の様な弱々しい姿に、オレは何も言ってあげる事が出来なかった。


ただ分かる事は……


ひたすら突っ走る事だけじゃ、どうにも出来ない事だってある。


もうすぐ16歳になるオレは、高校生にしてそう強く思い知った。


イヤ………思い知らされたんだ。